古い品種のミニカトレヤ (Old Cattleya)
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ご観覧ありがとうございます。たまに花が咲くと一生懸命写真撮影します 栽培技術が未熟で手入れも行き届かず、良い花がなかなか咲いてくれません |
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| 目 次 | 内 容 | 作成更新日 |
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0.ミニカトレヤとは |
(What's Mini Type / Orchid Boom) | |
| | カトレヤとは、ミニカトレヤとは、なぜミニカトレヤか? | |
| | 洋ランブーム | 2005/08/21 |
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1.カトレヤの栽培方法 |
(How to Grow) | |
| | 光、 水、 空気、 温室 | |
| | 温度、 鉢、 植込材料、 肥料、 害虫、 病気 | |
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温室 (Green House) |
温室建替奮闘記 (Rebuild) | 2012/09/17 |
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2.写真展示室 (Gallery) |
(Mini&Midi Type /Standard Type /Others) | |
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[お詫び] この頁は改定中のため、以前のままの表示です |
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3.定点観察 (Gallery2) |
開花期間を調べるため同じアングルで 毎週撮影 してみました | 2013/04/01 |
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【お礼 と お願い】 |
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・ ホームページで情報公開している方々の貴重な体験を活用させて頂きました |
オリジナルがある場合は参照出来る様に場所を示し詳細は省いています |
・ 内容はありのままを記載していますが、間違いや誤解があるかもしれません |
試す場合は全てご自身の責任で行って下さい |
・ 写真は全てオリジナルです。営利目的への使用はお断りします |
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ご意見、ご感想、間違い指摘 ..... 等は
掲示板(BBS) 又は
<old.and.ordinarygmail.com> へお願いします
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―Sorry! Japanese only― |
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古風平凡 |
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- そもそもカトレヤとは
- どの説明を見てもほぼ同じです。
- 名前はこの属の最初の収集者で最初に栽培で花を咲かせたWilliam Cattleyにちなみ、属の名前として献名されたものである
- カトレヤorカトレア?
- William Cattley氏はイギリス人なので英語読みして発音するのでしょうが、
"Cattleya" をカタカナで表す時はどちらでも良いと思います。
- ミニカトレヤとは
- 特別な分類ではなく草丈の低いカトレヤの総称です。
江尻光一さんによると、「ミニは草丈が10p位、ミディは18p位まで(
江尻光一著・ミニ&ミディ洋ラン百科
)」とされています。
(
江尻光一さんが 2011年5月6日亡くなられました。ご冥福をお祈りいたします)
- なぜミニカトレヤか?
-
(1)同じスペースでより多くの品種を栽培できます。(日本の住宅事情に合います)
- (2)価格が安く入手し易いです。
「Old&Ordinary」をモットーとしている私としては最新品種や珍しく高価なものを求めるのではなく、
ごく一般的な求め易い品種を対象にしています。
人と差別化したければ栽培技術を磨き(なかなか難しいです)、より立派な花を咲かせる事を目指します。
うまく育てると見違える様な素晴らしい花が咲く事があります。
- (3)比較的低温に耐えるものも多く丈夫で育て易いです。(中には気難しいものもある!?)
- (4)長く育てていると原種の良さが分かって来ますが、原種の中には比較的小型のものも多い。
- 洋ランブーム (2005/08/21 記)
- 1990年代前半頃に洋ランのブームが有りました。 当時、洋ランの繁殖ではクローン技術が確立され、安価になり我々庶民でも何とか入手できる様になったためです。
近年は静かなブーム(静かだったらブームとは言わない?)で東京ドームの「世界ラン展日本大賞」も毎年盛況の様ですし、
我が愛知県は洋ラン(鉢物)の生産量日本一(約30%)で、名古屋ドームでも「フラワードーム(洋ランも含めた花全般)」が開催される様になりました。
一度だけ出かけた事が有りますが、展示内容は生産業者主体のショーの様です。
毎年正月の楽しみで通っていた趣味家主催の洋蘭展(1月初旬に松坂屋で開催)は昨年(2004年)から廃止になった様で、寂しい限りです。
(2012/08/03 追記)
又、1998年にオープンした名古屋市の「ランの館」は、2011年10月の市の事業仕分けで
「廃止すべき」と判定され、2013年度末までの廃止が検討されています。
カトレヤに必要なものは光と
水と
空気+
愛情です。
カトレヤは主に中南米原産で、樹上に着生して生活しています。
品種改良されたものでもその先祖の性質を受け継いでいます。
原産地に近い状態を保てれば理想的ですが、冬寒く夏暑い日本で栽培するためには、
幾つかの条件を整えなければなりません。
しかし植物にも適応力が有りますのでコツさえつかめば、枯れないで花を咲かせてくれます。
- 光
- 日当たりの良い所を好みますので
秋から春までは直射日光が当たる所に置きます。
日焼け(葉の一部が高温になり過ぎ茶色く枯れる事)防止のため
夏は50%程度の遮光をします。
日除けは写真の様に市松模様のアルミ蒸着のものを使っています。
薄暗くするよりも、部分的に強い光が当たり(平均遮光率50%)、
熱を反射して少しでも涼しくするためです。
水
- 潅水と乾燥のリズムが大切です。自生状態では、根っこは空気にさらされていて毎日雨や霧に
当たって濡れますが日が当たればすぐに乾燥します。そして植物全体がこの様な環境に適応する構造に
なっています。
自然の雨に当てる事が酸素を多く含んでいて最も理想的です。
夏季は毎朝1回たっぷりと潅水します。
(手間対効果を考えて)水道水を直接ホースで霧状にして潅水しています。
早く帰宅できた夜は葉水(霧状にして主に葉にかける)をやります。
冬季は1〜2回/週
汲み置きして室温になった水を葉や花にかからない様にして与えます。
その他の季節は
1回/2〜3日(春は多く、秋は少な目)
何れも乾いたらたっぷりと潅水します。いつも湿っているのは良くありません。
空気
- もともと樹上生活ですから根っこも空気にさらされていて盛んに呼吸をしています。
春から秋までは屋外の風通しの良い
日当たりの良い場所に置きます。
冬季はワーディアンケース、ビニールフレーム、温室等で保護しますが、
この時内部に絶えず
微風(小さなファンで送風)を流しておきます。
空気が流れていると機嫌が良い様です。
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温室
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室内に取り込めれば、無くても育てられますが、有った方が楽です。
「地球にやさしく財布にもやさしく」をモットーとする私としては、DIY(日曜大工)で作りました。
現在のものは1992年11月完成したものでそろそろ寿命がきていますので、
近いうちに建て替えなければならない状態です。屋根(最初は透明塩ビ波板)
は痛みが早く光が透過しなくなるので2回取替えています。
構造は片屋根式、面積は1坪(約3.3u正方形)、材質は柱や梁は木材、屋根がポリカーボネイト波板、
側面が塩ビフィルム、出入口と窓はアルミサッシとガラス(もちろんリサイクル品)です。
窓は一応有りますが、自動換気
のため冬季はほとんど閉め切っています。
暖房機は370Wの電気温風機(家庭温室用)です。
温度調節の設定は暖房側が7℃(最低温度)、換気側が25℃(最高温度)です。
外気温が25℃以上になると温度調節は出来ません。
この頃になると最低気温は10℃以下になる事はありませんので暖房や換気は止め、
窓や出入口のガラス戸を全開にします。 さらに暑くなれば、ガラス戸を全て取り外します。
植物が外気に慣れたら、鉢を全て屋外の栽培場へ移します。
2011年11月 温室を立替て1.5坪に拡張しました。
詳細は 温室建替奮闘記 をご覧下さい。
温度
- 冬季の暖房は最低温度を7℃目標
(低温に強いカトレヤの基準)で設定しています。
15℃位が理想ですが、地球にやさしくカトレヤには厳しくしています。
しかし厳冬期には暖房能力が足りずに最低温度計が5℃を示している事もあります。
この温度は絶対的なものではなく、条件によって変わります。
従って、最低温度を低くするために、(1)夏季の栽培で株に十分な体力を付ける
(2)除々に低温に慣らす (3)水やりを少なくして乾燥気味にする 等 栽培管理します。
鉢
- 植木鉢は、(カトレヤや地球に優しい)素焼鉢の小さめのものがお薦めです。
素焼き鉢は表面から水分を蒸発させるので鉢内が乾き易く、蒸発により気化熱を奪うので夏に鉢内を涼しく保ってくれます。
(財布に優しい)プラスチック鉢でも、植込み材料や水やりの工夫で欠点をカバーすれば立派に育ちます。
材料
- 植え込み材料は、ミズゴケ(一般的)、バーク、椰子がら、等 園芸店でいろいろなものが手に入ります。
私は、小さな苗にはミズゴケ、成株は椰子がら(商品名:ベラボン)を使っています。
バークは(粒が大きいので)大型の品種に向いていると思います。
毎日1回水かけをする場合、翌日の水かけまでに鉢内が乾いて根が空気に触れる様に植え込むのが良いと思います。
鉢内が乾かない様でしたら水はけの良い材料で植えて、乾き過ぎる様でしたら水持ちの良い材料で植え込む様にします。
肥料
- 与えなくてもそこそこの花は咲きます。
どうしてもやりたい時は、生育期だけ水で薄めるタイプのものを
説明書の通りか、むしろ少なめに(少しづつ恐る恐る)やります。
(夏に生育するものは)9月になったら肥料はやめます。
いつまでも肥料を与えていると花芽が付かなくなってしまう場合があります。
害虫
- ナメクジ 夜間出て来てツボミや新芽・新根の先端等を食べます。
ナメクジ退治のペレットを鉢や床・地面に(定期的に)ばら撒いておくと退治できます。
予防は鉢をぶら下げるなどナメクジが登って来れない所に置きます。
- 貝殻ムシ 古いバルブの根元等の風通しの悪い所によく付きます。
見つけたら古ハブラシでこすり落とします。予防は風通しを良くする事です。
- アブラムシ 春先、閉め切っていて空気の流れが悪い所に発生します。
主にツボミの柔らかい部分に付きますので水で洗い流します。予防は風通しを良くする事です。
- バッタ類 夏、屋外でツボミを食べられた事があります。
予防は???。 冬でもバッタ類?に蕾を食べられました。(温室内で越冬した様です)
病気
- 軟腐病、黒斑病等 新芽や新しい葉が黒く腐ってくる病気で伝染します。
患部を取り去り殺菌剤(商品名:ダイセン等)を散布します。予防には定期的に殺菌剤を散布します。
- ウィルス に侵されると葉に縞模様が出たり花が引きつった様に咲くと言われています。
直す方法は無く、焼き捨てるしか無いそうです。予防には他の株と共通に使う道具(ハサミ等)を
火炎や薬品で消毒?せよと、ものの本には書いてあります。
しかし、現実にはなかなかそこまで出来ないものです。
せめて、枯れた葉や花がらを取り除き
なるべく清潔に保つ様心がけたいものです。
- 根腐れ (病気ではありませんが)水はけが悪い植え方の鉢に水をやり過ぎたりして、
鉢の中が水浸しで根に空気が当たらないと呼吸が出来なくて根が腐ってしまいます。
元気が無い株(水ゴケ植え等で)は一度鉢から抜いて根に触ってみればすぐ分かります。
見つけたら少し小さ目の鉢に新しい植込み材料で植え替えします。
予防は水はけを良くする事です。
私の場合、椰子がら(商品名:ベラボン)を使っているため、
水はけが良くて乾燥し過ぎる事はあっても根腐れはほとんどありません。
ミズゴケ植えは、ゆるく植えると水はけが悪いので固めにします。
吊り下げ栽培(PAT Pend.)
- この様に鉢を針金のフック状金具でぶら下げます。
- ぶら下げる場所は、パイプやアングル材(いずれも塗装された鉄製)でやぐらを組みます。
天井部分にインテリア用の針金のネット(600mm×900mm程度)を固定します。
あまり奥行き寸法を深くすると奥の方の鉢が手入れできません。
最後に屋根部分に遮光ネットをかけて完成です。
フック状の金具の作り方は簡単でペンチで針金12(14〜10)番線程度(番号が小さいほど太い)を曲げるだけです。
小さい鉢は14番線でも吊れますが大きな鉢は片持ちでは10番線でも辛い場合があります。
そんな時は同じ長さのフックを2本作り両持ちにして吊ります。
(パイプ、アングル材、ネット、針金等は何れもDIYショップで安価に入手できます)
吊り下げ栽培の特徴はつぎの通り。
- 蟻やなめくじの侵入を防ぐ。
- 雨や水やりの時泥はねが付かず病気になり難い。
- 屋外栽培でも風で倒れる事がない。
- 高い位置に吊るすために風通しが非常に良い。
- 目の高さになるため良く観察できる。
- 針金のネットにぶら下げる事により平面的に自由な位置に出来る。
(一直線に並べるよりスペース効率が良い)
- フック状の金具も長さを変える事により自由な高さに出来ます。
(日光を好むものは高く、日陰を好むものは低くセットします。
押込吸出式自動換気(PAT Pend.)
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吸出換気扇(西側外向き) 押込換気扇(東側内向き)と電気温風機 押込換気扇(屋外側)
天井面の針金のネットは鉢をぶら下げるためのものです。
- 自動換気と言うと聞こえは良いですが、換気扇(1台はリサイクル品)を両側面に取り付けて
東妻面から押し込み西妻面から吸出しているだけです。途中、空気を取り込む部分に拡散板(透明アクリル板)を
取り付けて温度むらが少なくなる様に工夫しています。
以前、吸出しだけ換気扇を付け換気扇と反対側に吸い込み口を設ける方法をとっていたのですが
中が負圧になるためビニールフィルムがかなり内側にへこむ事や、強風時に吸い込み口からの
隙間風が多く暖房効率が悪くなるためこの方式にしました。
西妻面から吸出しているのは、換気しない時に冬季西風が吹き込まない様にするためです。
押し込み側より吸出し側の方を少し大きくするとバランスが良い様です。
温度調節(市販の電子式)の設定は25℃(最高温度)です。
25℃以上になると両換気扇の電源を入れます。制御の特性や、
温度センサの熱慣性のため2℃位のヒステリシスがあります。
外気温が25℃以上になると温度調節は出来ず、換気扇が回りっぱなしになります。
この頃になると最低気温は10℃以下になる事はありませんので暖房や換気は止め、
鉢を全て屋外の栽培場へ移しています。
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