ソーラーハウス Solar House (since 1996) 地球にやさしい生活は、「冬は寒過ぎず、夏は暑過ぎなければ良い」を受け入れる事 また自然エネルギーの利用は、「もったいない精神」が基本だと思います (原理に付いて詳しくはここ をご覧下さい) 屋根の上のガラス部分が集熱器(ソーラーコレクタ)です ここではソーラー発電ではなく、太陽熱を冬季の暖房と給湯(通年)に用いる 方式に付いて述べています (ソーラー発電に付いては別途計画中です) 当時、太陽電池パネルは非常に高価で効率も低く電力買取制度も無く、検討の余地は有りませんでした 太陽エネルギーに付いて 太陽エネルギーは希薄なため(地表の日射量は約1kW/u:文献1)得られる熱量は多くはありません この熱源で暖房するためには、家の構造そのものを断熱、気密構造にしなければなりません この構造が冷房する場合にも省エネルギーにつながり地球にやさしい事になります 太陽熱利用の欠点 雨や曇りの日はソーラーエネルギーがほとんど得られない事です (文献1 スティーヴン・V・ゾコレー著「世界のソーラー・アーキテクチュア」より) ソーラーハウスの原理 [前提条件] 冬季の日射量が十分に有り、日射の方向に集熱器を設置出来る事 昼間は屋根面で太陽熱を集め空気を暖めます。その暖まった空気(冬季は約60℃位)を床下の蓄熱体 (板状のコンクリート)に流し蓄えます。 夜間はこの蓄えられた熱が徐々に放出され室温を保ちます このしくみは必然的に床暖房となります。 床暖房は上下方向の温度差が最も少なく理想的な暖房です 足元が暖かいため多少室温が低めでも暖かく感じます 一般の暖房では、頭の高さが25℃でも足元は15℃以下という場合も珍しくありません これでは25℃に暖房しても足元が寒いという結果になります 床暖房では、室温が20℃の場合でも足元も20℃なのでとても暖かく感じます 集熱器(ソーラーコレクター) 集熱温度:(冬季)約50〜60℃、(夏季)約70〜80℃ 外気温から約50℃位高くなります 以下の装置は全て2階屋根裏にあります 棟ダクト 集熱器からの熱い空気を集めてダクトを通してハンドリングボックスへ導きます ダクトを通してハンドリングボックスへ 集熱時の「熱い空気の経路」 集熱器 > 棟ダクト > ハンドリングボックス > 立下がりダクト > 床下へ ハンドリングボックス 「ダンパー」と「コイル」と「ファン」を内蔵しています 入口側ダンパー : 空気取入経路を「集熱器側」と「室内気循環」に切り替えます 出口側ダンパー : 空気送出経路を「床下側」と「屋外排気側」に切り替えます コイル (写真左)接続パイプ、(写真右)熱交換機内部 (1)貯湯集熱用熱交換機 と (2)暖房用熱交換機 が合体しています この出口側のファンで空気を熱交換機から吸いだします コントローラに付いて 室温設定はメータ値を合わせる、極めてアナログな設定方法です (直観的に分かり易いです) 20年前のシステムです、今でも正常に稼働していますが参考程度にして下さい(2016/02/15 記) 通常の自動運転の場合 冬季は一般に、季節モード:ソーラー、集熱モード:蓄熱・貯湯に設定します 室温設定を18℃としています [暖房] 集熱温度が28℃(設定+10℃)を超えると空気を床下に取込み暖房と蓄熱が開始されます [貯湯] 集熱温度が室温より高く、お湯取り温度が貯湯温度より高ければお湯取りが開始されます (お湯取り温度は集熱温度より少し(熱交換器のロス分)高い温度です) 冬季でも天気さえ良ければ、10時前位から集熱・暖房が開始され、お湯取りも行われます 室温は、(外気温に左右されますが)20℃以上に暖房されます 設定ノウハウ 冬季でも2月頃になると集熱温度も高くなり、室温は23℃を超える事もあります こんな時は、集熱モード:貯湯・排気として室温を自動調整するより 集熱モード:蓄熱・貯湯のままで、窓を開けて換気により室温調整した方が 蓄熱量が多くなり、夜間の室温を高く保つ事ができます この場合の換気を手動調節しなければならない事と、自然換気なので室温に場所的なむらができます 多少手間は掛りますがこまめに換気調整して快適な室温を保つ様にしています 厳冬期の補助暖房 補助暖房をしない場合は、厳冬期の明け方には 15℃以下になる事もありますので補助暖房は必要です 暖房が効いて室温が上がるにまでは時間が掛りますので、朝起きてから暖房を入れていては 寒い時間を過ごさなければなりません そこで、起床時刻に適度な室温になる様にタイマー運転で補助暖房をします 我が家の補助暖房は、ガス給湯器を熱源として床下に暖かい空気を送り込む構造になっています この補助暖房は、タイマー制御で運転できる様になっていて、暖房開始時刻と終了時刻を設定できます 暖房開始時刻と終了時刻の間で、室温が設定値(18℃)以下の時、暖房が稼働します (室温が設定値より高くなれば暖房は停止しますし、最初から高ければ暖房は稼働しません) 暖房は1時間当たり 1℃以上の室温を上昇させる能力があります そこで、タイマー運転は以下の設定としています 暖房開始時刻 05:30 暖房終了時刻 07:30 室温設定 18℃ 室温が18℃に達するか、又はタイマー運転時間が過ぎれば補助暖房は停止します この設定により、起床時刻(07:00頃)には適度な室温になり、快適に目覚める事が出来ます あまり早く補助暖房を開始すると早い時間から室温が上がり明け方の睡眠が浅くなってしまいます 人間は明るくなって暖かくなると目覚める様にできている様です 設定室温になりさえすれば、なるべく遅く補助暖房を開始する方が良いのですが、 そのためには外気温に従ってこまめにタイマー運転の開始時刻を調節する必要があります 現実にはそこまで出来ませんので、外気温の低い日はやや低めの温度になってしまいます 「快適目覚モード」 (PAT Pend.:欲しい機能) (補助暖房開始時刻を自動調節して設定時刻に設定室温にする) 例えば、最近の自動炊飯器は炊飯開始時刻ではなく、炊き上がり時刻を設定する様になっています これと同様に、外気温、室温、暖房能力(室温上昇率)が分かっているのですから設定した(起床)時刻に 設定した室温になる様に補助暖房開始時刻を制御する事は難しくありません 夏季 (夏はこのシステムは貯湯以外には役に立ちません) 一応、季節モード:涼風 がありますが、高原の様な気候で夜間外気温が下がる場合は有効でしょうが 熱帯夜が続く様な当地方ではほとんど役立ちません 室温を下げるには、エアコンに頼ります。 我が家の冷房温度の設定は 29℃としています 省エネの方法は、前に記した断熱・気密構造に頼りますが、窓からの熱を遮断する事が大変有効です 窓からの熱を遮断する方法は「日差しを遮る方法」の項をご覧下さい 室温データ (計測:1998/09〜1999/07) Room Temperature グラフの見方 グラフの折れ線は上から日毎の、最高室温・平均室温・最低室温・日格差です 室温データの測定は、自動記録温度計で 10分毎に測定し、表計算ソフトで処理・グラフ化しました 居間の床から 1.5m位で測定しましたが、床暖房(冬季)なので室温はどの高さでもほぼ同じです 最高室温 その日の内で一番高かった温度(日差しのある日は14:00頃が高い様です) 平均室温 その日の室温の算術平均(目安程度) 最低室温 その日の内で一番低かった温度(明け方の日の出前頃が低い様です) 日格差 最高室温−最低室温(主に昼夜の温度差)で、この値が小さいほど過ごしやすいと思います 7月中旬〜9月中旬が抜けていますが、冬季の暖房効果を見るためと割り切って載せています (本当は2チャンネル同時記録できるのですが)センサーの都合で外気温を記録していません 冬季の最低気温はマイナスになる事もあり、一冬に数回は雪も降ります 外気温との差はおよそ15〜18℃位です 当地(愛知県)は太平洋に面し、冬季の日照にも恵まれソーラーハウスに好適な気候であると思います しかし、厳寒期(1〜2月)は朝方(07:00頃)寒いので、明け方のみ補助暖房を入れています 日差しの無い寒い日には日中でも補助暖房を入れます ソーラシステムの参考データ概略値 集熱温度:(冬季)約50〜60℃、(夏季)約70〜80℃ (外気温から約50℃位高くなる) 室内温度:(冬季)約20〜25℃、(上記グラフ参照) (夏季)30℃を超えるとエアコンで冷房(設定:29℃) 貯湯温度:(冬季)約10〜30℃、(夏季)約50〜60℃ (集熱温度−約20℃位の温度になる) 暖房の費用 (集計:2012/09〜2016/03) Cost(Heating & Hot water supply) (2016/03/29 追記) 最近3年間(2012/09〜2016/05)の都市ガス使用量の推移グラフです (更新:2016/06/08) 用途別の使用量 都市ガス使用量のほとんどは、冬季室内暖房に使用しています(最大 100/月位) 給湯(風呂)用は、中間期と冬季に使用しますが使用量は暖房用と区別できません 炊事用には、約5〜10/月位使用しています 季節別の使用用途 夏季(05月〜10月) の使用量はほとんど炊事に使用したもので、給湯(風呂)は太陽熱で賄っています 冬季(12月〜03月) の使用量は室内暖房の補助、給湯(風呂)、炊事用の順です 暖房は家全体(1階約24坪)を、約18〜20度に保ちます 床暖房では、これ位の温度で「寒い」感じはしません 20度以上あればかなり暖かく感じます 中間期(04月、11月)の使用量は給湯(風呂)、炊事用です 金額の目安 夏季:200円/月 (67円/日) ほとんど炊事用(暖房は無く、給湯は太陽熱) 冬季:20,000円/月 (667円/日) 補助暖房(暖房は太陽熱)+給湯(一部太陽熱)+炊事用 の合計 2014(H26)/12〜2015(H27)/04 の異常値 (修理記録参照) この期間の使用量が多いのは、貯湯集熱機能が故障して貯湯集熱を全く使用出来なかったためです 貯湯槽制御部の故障のため、室内暖房用の集熱に付いては、問題なく稼働していました 貯湯集熱なしでは給湯(風呂)用のガス使用量は意外に多い事が分かりました (最も気温の低い1月は 20/月位) 図らずも、冬場の「貯湯集熱の機能」の威力が検証できてしまいました 「もっと早く、本腰を入れて修理していれば...」と反省! (^_^; 2014年と2015年の冬季使用量の差が給湯(風呂)用の使用量(20/月位)と思われます 2015(H27)/12〜2016(H28)/05 現在までの状況 この冬は「修理の成果」と「暖冬?」の影響で 12月・01月のガス使用量はかなり少ないです 日照時間が多いため、昼間に補助暖房を使う事はほとんど有りませんでした 2月・3月のガス使用量は例年並みとなりました 都市ガス使用量を年別に重ねてみると、年毎の違いが良く分かります 2014(H26)/12〜2015(H27)/04 の異常値や、2015(H27)/12〜2016(H28) 現在までの 状況も一目瞭然です 厳密に解析する場合は、13日ほど前のデータが表示されている事を考慮する必要があります このグラフは、検針結果を元に作成しています 例えば、01月分の表示は、01月01日〜01月31日ではなく、12月19日〜01月18日のデータです 給湯 (貯湯集熱) (Hot water supply) (メンテ時に撮影したものを追加:2016/02/20 記) 貯湯槽(太陽熱温水器用)の外観です (設置後20年目の状態です) 配管は、集熱器への往復の2本と水道からの給水用、お湯の汲出し用の計4本です 内部は発泡スチロール断熱材で包まれたポリタンクだけのシンプルな構造です ポリタンクの右横は制御装置です その他、循環ポンプ、電磁弁、圧力センサーなどで構成されています ポリタンクを上から見た状態 左側に点検口の蓋、右側に給水用ホースと槽内温度測定用のセンサーが見えます (センサーを点検した時の写真なのでセンサーが抜き出されています) 制御装置 貯湯槽内の湯温より集熱器の温度が上がれば循環ポンプを回して貯湯します 循環ポンプは、お湯の汲出しポンプを兼ねています 貯湯動作 [暖房] 集熱温度が28℃(設定+10℃)を超えると温まった空気を床下に取込み暖房と蓄熱を開始 [貯湯] 集熱温度が室温より高く、お湯取り温度が貯湯温度より高ければお湯取りを開始 (お湯取り温度は集熱温度より少し(熱交換器のロス分)高い温度です) 冬季でも天気さえ良ければ、10時前位から集熱・暖房が開始され、お湯取りも行われます 冬季は集熱温度が約50〜60℃位で日照時間も短いので貯湯温度は約10〜30℃位になります 夏季は集熱温度が約70〜80℃位で日照時間が長いので貯湯温度は約50〜60℃位になります 05月〜10月の間は天気さえ良ければ40℃以上の湯温が得られるので、そのまま入浴できます 残念な点 当然ですが、全く日射の無い日は集熱できません(多少でも日射が有ればそれに応じた集熱ができる) 07月〜09月の間はせっかく得られたお湯が使い切れないですが、翌日が全く日射の無い日の場合でも お湯は翌日までに冷めてしまいます(それでも水道水より暖かいため燃料代の節約になります) 03〜04月頃 貯湯温度が40℃に近い時、給湯のためガス湯沸器を動作させると熱くなり過ぎます これはガス湯沸器のガス流量がゼロ付近までは絞れないためです ガス流量がゼロ付近まで絞れる高性能な器具は無いでしょうか? 日差しを遮る (夏季冷房の省エネの工夫) Ideas energy-saving 夏季、エアコンの省エネ手段として窓からの熱を遮断する事が有効です。 地面からの反射を防ぐには 「緑のカーペット」 です。
(商品名:イレクターパイプ)と専用のジョイント部品などを使用しました 写真では細く華奢(きゃしゃ)に見えますが、20年間の風雪(台風など)にも耐えています 片側をバルコニーの下端に固定していますので(写真で見て)前後方向には丈夫です 左右方向には少したわみますが、蔓が繁茂して筋交いの役割をして頑丈になりました (1)〜2月末:蔓の剪定・誘引 枝の混んだ部分の間引きや、枝の無い部分への枝の誘引 (2)5月:蕾(花房)の間引き 元気な枝に花房1個、さらに花房を半分位に切り詰める (3)6月:袋掛け 小さな実が生ったら袋を掛ける(ついでに枝の誘引) (4)5〜7月:殺虫剤散布 毛虫やカナブンなどが発生しらた早めに殺虫剤散布する (5)8月:収穫(熟れたものから食べるだけづつ収穫します) (6)10月:落ち葉の片付け(毎日少しづつ落ちるのでその都度掃除します) 1Fのパーゴラ高さを 3m位にしたので(1)〜(5)の作業は脚立に上らないと届きません その点、キウイフルーツは、虫も殆んど付きませんし、実の袋掛けも要りません 収穫後、翌春位まで貯蔵可能なので、もし沢山収穫できても困りません (1)〜2月末:蔓の剪定・誘引、(2)11月:収穫、ついでに古葉の摘み取り 位です 但し、棚全体に蔓が広がるまでは、6月頃にも誘引作業を行いました 古葉の摘み取りは、放っておくと年末頃まで葉が落ちないので毎日の落ち葉の片付けを 省き、日当たりを確保するため「収穫」のついでに摘み取ってしまいます ノウゼンかずらは夏中、濃いオレンジ色の花を咲かせて綺麗なのですが、実はなりません また花は、一日花なので毎日散った花殻を掃除する必要があります
そしてその熱が室内に入って来ます 当初 2F軒先には、日除けとしてシルバーの遮光ネットを付けました しかし (1)夏季取付/冬季取外しが大変な点 (2)強風で破れる 等の理由で 2Fにもキウイの蔓を誘引して茂らせました(家の西側地面から 2F軒先まで立ち上げました) 道中が長いため、苗を植えてから(上写真の)2F右端に到達するまで5年位かかりました 寒冷紗と違い蔓や葉は風をはらまず、日除け効果が大きい事と、蒸散により葉そのものの 温度が上がりませんのでとても涼しいです
挿し芽で増やせるので、ポットに植えて室内で冬越しして春に屋外に地植えします この年は、蔓が 2Fバルコニー付近まで繁茂して蕾は沢山付きましたが、一輪も咲きませんでした 別の品種でもう一度チャレンジしてみます
凸凹が目立ち水はけが悪くなり苔が生えたりしてきたため全面的に、芝生を張り替えました (2015/05/01)
面積:約24平米 (4m×6.2m) 芝生:高麗芝 3束×(約0.3m×0.3m×9枚) (ホームセンターで¥1,872) ベタ張りすると24束も必要となるため、1年後に生え揃うことを目標にしました 約30cm角の芝苗を短冊状に4枚に切り分けて全体に均等に並べて植え付けました(上の上段写真) 5月に植え付けて半年後には隙間が少なくなり、1年後にはほぼ生え揃いました(上の下段写真)
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